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新入荷![ 志人×DJ DOLBEE / 明晰夢 〜Lucid Dreams〜 ]
2015年09月16日
※初回限定特典として特別音源収録のプレス盤CDが付属します。
TempleATS records 再始動計画 2015 第一弾
志人×DJ DOLBEE 「明晰夢 〜Lucid Dreams〜」
今世紀最狂タッグ 志人×DJ DOLBEEによる七年越しの計画
「明晰夢 〜Lucid Dreams〜」が遂に完成。
制作者本人達も満を持して渾身の作品が誕生した。
CD音源としては8cmCDでの発表以来となる懐かしの音源やレコードのみでしか発表されていなかった作品も全てアルバム仕様にミックスされ再度生まれ変わり、そして新作も多数収録した収録分数70分越えの超大作。
実に七年と言う時間を要して出来上がった音楽史上前代未聞の超問題作の登場。
また一つ音楽をも文学をも超越する新たな学問の歴史の幕が開く。
音楽療法とも考えられうる本作品の効能は音楽の全く新しい可能性を提示する実験的な作品である。
「明晰夢 〜Lucid Dreams〜」を「脳味噌で詠む夢が夢であると自覚して観る夢物語」と志人は語る。
本作品では無私の世界観により志人は実に数十もの登場人物へと成り代わり、憑依しそれぞれの夢物語へ誘う。
時に残酷極まりないおどろおどろしい冷酷な悪夢への誘い、また時に滑稽で狂った夢、時に寛容な良夢に至る迄、その内容は言葉では語り尽くせぬ程様々な色を持っている。
夢の音世界では志人が敬愛と信頼の念を募らせるDJ DOLBEE師が唯一無二の世界観を支える。
その音世界は強靭であり、尚かつ媚びない、揺るぎない音師のFUCK POPの精神がどの曲でも生きている。
アルバムを通して聴き手が一つ一つの夢を脳味噌で詠んでいる内に
前半は何度も殺されてしまう程の悪夢を見ては臨死体験が出来る様になっている。
時代が違えば志人は思想犯として投獄されかねない危うい表現の内容も克明に記録。
自主制作のため流通では取り扱えない危ない曲も勿論収録。
全曲宅録、新曲においては自宅の土蔵のスタジオにて肉声を録音した生々しい録音方法も本作品の魅力である。
まさに「蔵出し」音源である。
アルバム全ての絵画で強力な念を支えるのは画家 戸田真樹
志人、DJ DOLBEE、戸田真樹の三者が揃えば言い知れぬ念の籠った逸品となる事必至である。
問答無用の歴史的名盤が今、此処に誕生。
収録曲紹介:
弌: 「明晰夢」 明晰ノ夢
「おかしな夢を見たもんじゃのう」
「これは良い夢じゃろうか? 悪い夢じゃろうか?」
はてさていかがなものか。
制作2002年
貮: 「ジレンマの角」 断頭ノ夢
志人自身の悪夢の様な実体験から生まれた「ジレンマの角」は強烈でいて圧巻の一言。 国家権力に囚われの身となった主人公(思想犯)の逮捕の瞬間から死刑執行に至るまでの複雑に入り組んだ心情を描く前代未聞の超危険な問題作。
アルバム収録用に新たにミックスされた音源により、更に生々しく凄みが増した楽曲には云い知れぬ憎悪の念が込められている。
ジレンマの角では志人は、囚人、精神科医、警察官、裁判官、看守、死刑執行人、ガーゴイルなどに扮し一人七役に挑戦。
現在世界で問題視されている死刑制度と照らし合わせてみても非常に興味深い内容となっている。国家権力とは何か? アナーキーとは何か?野蛮思想に犯されているのはどちらなのか? 人殺しはどちらか?
互い意見を相容れない相互不可侵への介入が招いた人格否定の悲劇。
屠殺場と化した刑務所内で主人公は生き延びることは出来るのか?
DJ DOLBEEによるギロチンに何度も掛けられるような不穏なループと共に極限状態にある人間の根底にあるパンク精神を引き出されるかのような音像は一小節ごとに臨死体験へと誘う危険な香りたっぷりの楽曲。
製作2010年
參:「裸の婆娑羅」 反逆ノ夢
制作開始年2009年、完成2014年。
現代においてどこの社会にも存在するであろう眼には見えぬカーストの様な身分階級制度により弾圧された若者の心を描く作品。
反逆者婆娑羅の葛藤を見事に捉えた複雑な心情詩。
「机からくすねたピストル一挺で買った鉛筆たった一本で階級を変える、血は決して薄められまい」
まさにドープの骨頂DJ DOLBEE節が全面に出たアングラ感たっぷりの楽曲は文句無しの媚びない仕上がりを魅せている。志人の5年間のフローの軌跡を辿るような複雑且つ圧巻のライミングも歴史的に貴重な音源となっている。
肆: 「頭部穿孔 トレパネーション」 洗脳ノ夢
暗い夜道のトンネルを抜け、無人駅に立ち寄った主人公がいつの間にか何者かに連れ去られ、頭部穿孔トレパネーションやロボトミー手術を施され、人体実験された挙げ句、本来の自分が分からなくなってしまう悪夢。
極秘の人体実験の末に自分ではない何者かにされてしまった主人公から出て来る言葉の数々は、「陸軍中野将校から最重要機密/MKウルトラ計画/トランスジェニックマウス」に至る迄。
誰に何を吹き込まれたのか? 誰に何を盛られたのか?
本曲のDJ DOLBEEの音像は「不吉」の一言。
同時に脳味噌を弄くられ木っ端微塵に破壊するかのような後半の展開も圧巻の楽曲である。
製作2015年 土蔵録音
伍: 「絵ノ中ノ絵画」 発狂ノ夢
10分を越える志人自身が書き下ろした発狂小説の朗読曲。
古びたラジオ録音放送の様な朧朧とした詠み上げ方は狂人の口調そのもの也。
超難解且つ、理解不能のスーパーアブストラクト朗読夢。
注意せよ、真に受けて浸ると狂人に成り果てる。
製作2014年 録音 2015年 土蔵録音
陸: 「公安所持盗難散弾銃」 部落ノ夢
制作当初は「気狂い部落」というタイトルだった「公安所持盗難散弾銃」は、
部落差別問題から公安と警察との癒着、果ては国家を司る御上への口上に至るまで、放送禁止の危うき内容は誠に大問題作である。
志人自身が公安警察に見守られながら猟銃免許取得の為「猟銃等講習会」を警察庁本部にて監禁詰めにされて受けた体験から産まれ、現在暮らす山深い集落の禍々しい念が吹き込まれた貴重な音源である。
現存する差別と癒着、小さな村と大きな国家に潜む内緒の共通点とは。
志人の民俗学者の様な鋭い視点も注目すべき曲である。
DJ DOLBEEが竹林をイメージした楽曲として志人に送りつけて来た不穏で難解な挑戦状。それに受けて立ち、筆の赴くまま取り憑かれたかのように製作していた志人はいつしか本楽曲に誘われる様にして、現在居を構える集落へ辿り着く。
「この曲でイメージしていた集落が実在した。」と志人は現在住んでいる集落へ辿り着いた経緯はこの曲を書いたからだと話す。不思議な逸話の籠った名曲である。
製作2014年 完成2015年 土蔵録音
漆: 「夢路」 故郷ノ夢
山に良材、里に人材という昔の里山の風景が垣間見られるような、懐かしさをも孕んだ暖かな色彩を帯びた音色のDJ DOLBEEによる里の風景描写楽曲。
前半のおどろおどろしい夢から後半への夢の架け橋となるべく、
途切れぬ夢から夢への「夢路」。 また深い眠りへと誘うような楽曲である。
制作2009年
蜂: 「和蜜」 蜜蜂ノ夢
日本蜜蜂「和蜜」の奏でる羽音にのせて、限界集落での狩猟採集生活の日常風景描写の数々。志人のどこの地域ともつかぬ訛りと新鮮な唯一無二の詩の流れは、
現代音楽へ新たな可能性を導き出すであろう秀逸な作品となっている。
DJ DOLBEEのストイックでありながら芯に響く体温のある音色とループ、そしてビートの持つ本来のリズムの性質を細分化し、更にそれを細分化したかのような志人独自の解釈は、大胆且つ緻密な詩の流れとなり聴く者の心をタイムスリップさせ、いつぞやの景色へと誘う。海と森を繋ぐ一炊の夢物語。
製作2014年 土蔵録音
玖、 「夢境」 蝶蛾ノ夢
志人がショウウィンドウ越しのマネキンに扮し、硝子越しから客観視した人間世界を様々な生物の命に成り代わり蔑ろにしがちな日々や命達を見つめ直してゆく。
NHKの企画「Five Dreams 〜夢の波紋〜」にてアートアニメーター岡田昭憲氏によりアニメーション化されオンエアされた本曲は、NHK側から放送禁止用語として指定された歌詞もそのまま本アルバムでは収録。
新たなミックスとなりより鮮やかな夢物語へと変化を遂げた。
製作2010年
拾、 「陰の立役者」 陰樹ノ夢
日の目を見る者と、そうではないが陰で主役を支える傍役達
どんな生態系にも存在する大小と目立つ者と目立たない者
この楽曲は社会や環境では迫害を受け易い後者の物語。
彼等は必要不可欠であり、彼等が存在しなければ、前者も存在し得ない
一見、賢者とされる有名で平穏なイメージのある先住民にも、彼等が名を轟かせるにあたって迫害し続けて来た陰の存在がいた。
賛否両輪あるであろう本楽曲は、注意喚起や問題視されるであろうが、今迄誰も語って来なかった深い歴史が背景にはある。
皆が知っているような先住民達の陰にはまたその先住の民を支えて消えて行かざる終えなかった陰の立役者が居たはずである。
一件容易に解釈されがちな本曲であるが、実は誠に複雑な歴史的背景が存在しているようである。
製作2015年 土蔵録音
十弌、 「今此処」 虫蟲ノ夢
「今此処」では、クジラや獣、虫や蝶に、ネムノキや名月などに扮し、「今、此処」という永遠の時間軸を「無私」の世界観で見事に描く。脳で読む絵本の様な作品。
岡田昭憲氏によりアートアニメーション化されたのが記憶に新しいが、8cmCDやアナログレコードにはなっていたものの通常のCDでは初めての収録音源となる。
DJ DOLBEEによる変拍子を大波に揺られるイカダの様に乗りこなし時の岸辺へ漕ぎ着ける樣は滑稽でありながら真剣そのものの「命の在り方」を示しているような不朽の名曲である。
製作2009年
十貮、 「円都家族」 家庭ノ夢
志人の製作楽曲の中でも不朽の名作、永遠に聴けるクラシックと言われ続けている「円都家族」も本アルバムの為に再度ミックスされ、なんと最も初期に録音された若干歌詞の違う、一番始めに録音されたという原型バージョンを収録。DJ DOLBEEがこの楽曲を掘り出して、志人と視聴した結果、このオリジナルバージョンをアルバムバージョンとして残す事を決意した。
そんな両人共に並々ならぬ想いの詰まった楽曲である。
何処がどのように違うか探し当てることはできるだろうか?
「円都家族」では、志人が一人五役「父、母、息子、私、スーパーの店員さん」に挑戦している。どこか切なく、懐かしい、どのような家庭環境の者であっても共通するような普遍的な家族像が不思議と浮き彫りにされる本楽曲は、問答無用の不朽の名作である。
製作開始2007年 完成 2010年
十貮、 「ETERNAL FAMILIA」 病魔ノ夢
数ある「病」の中でも薬では治癒出来ないとされる「病」がある。
その一つが「心の病」である。
それでも治せるかも知れない、そんな勇気にも近い告白文がしたためられている。
本楽曲では、これまで無私の世界観で貫き通して来た夢の物語であったが、
志人本人自身の幼少期にあった体験から、少年時代を経て現在に至る迄の心の軌跡を赤裸々に独白した作品である。
今迄製作した作品の中でこれほどまでに自分自身の事を告白するような作品はなかったであろう。誤解が誤解を産むような作品を産み続けて来た志人であるが、彼自身の心をこれほどまで解き明かした作品は今までもこれからも産まれないかも知れない。 そう思わせる程に本楽曲は稀であり、同時に生々しく「肉声」と「体温」を感じる事が出来る仕上がりとなっている。
製作開始2008年 完成2015年 土蔵録音
十肆、 「ハルシオン」 治癒ノ夢
縁側にぶら下がっている風鈴の輪唱が絶妙なメロディーを奏でる前半はうつらうつらと眠りを誘い、後半は睡魔に襲われる瞑想と覚醒の合間の混沌をゆく様なDJ DOLBEEの不眠治療曲。
明晰夢の夢から這い出て日常生活へ戻るもよし、再度深い深い夢へと潜り込むもよし、
夢の行方は貴方に委ねられている。
制作2009年
[#IMAGE|d0158942_2382572.jpg|201508/15/42/|mid|700|700#]
「明晰夢 〜Lucid Dreams〜」
弌、 明晰夢 明晰ノ夢
貮、 ジレンマの角 断頭ノ夢
參、 裸の婆娑羅 反逆ノ夢
肆、 頭部穿孔 トレパネーション 洗脳ノ夢
伍、 絵ノ中ノ絵画 発狂ノ夢
陸、 公安所持盗難散弾銃 部落ノ夢
漆、 夢路 故郷ノ夢
蜂、 和蜜 蜜蜂ノ夢
玖、 夢境 蝶蛾ノ夢
拾、 陰の立役者 陰樹ノ夢
十弌、 今此処 虫蟲ノ夢
十貮、 円都家族 家庭ノ夢
十參、 ETERNAL FAMILIA 病魔ノ夢
十肆、 ハルシオン 治癒ノ夢
作詞 志人
作曲 DJ DOLBEE
絵画 戸田真樹
作夢 志人 /DJ DOLBEE /戸田真樹
All Lyrics Written by sibitt
All Beats Produced and Mixed by DJ DOLBEE
All Art Works by Masaki Toda
All Tracks Mastered by YAMAAN
TempleATS records 再始動計画 2015 第一弾
志人×DJ DOLBEE 「明晰夢 〜Lucid Dreams〜」
今世紀最狂タッグ 志人×DJ DOLBEEによる七年越しの計画
「明晰夢 〜Lucid Dreams〜」が遂に完成。
制作者本人達も満を持して渾身の作品が誕生した。
CD音源としては8cmCDでの発表以来となる懐かしの音源やレコードのみでしか発表されていなかった作品も全てアルバム仕様にミックスされ再度生まれ変わり、そして新作も多数収録した収録分数70分越えの超大作。
実に七年と言う時間を要して出来上がった音楽史上前代未聞の超問題作の登場。
また一つ音楽をも文学をも超越する新たな学問の歴史の幕が開く。
音楽療法とも考えられうる本作品の効能は音楽の全く新しい可能性を提示する実験的な作品である。
「明晰夢 〜Lucid Dreams〜」を「脳味噌で詠む夢が夢であると自覚して観る夢物語」と志人は語る。
本作品では無私の世界観により志人は実に数十もの登場人物へと成り代わり、憑依しそれぞれの夢物語へ誘う。
時に残酷極まりないおどろおどろしい冷酷な悪夢への誘い、また時に滑稽で狂った夢、時に寛容な良夢に至る迄、その内容は言葉では語り尽くせぬ程様々な色を持っている。
夢の音世界では志人が敬愛と信頼の念を募らせるDJ DOLBEE師が唯一無二の世界観を支える。
その音世界は強靭であり、尚かつ媚びない、揺るぎない音師のFUCK POPの精神がどの曲でも生きている。
アルバムを通して聴き手が一つ一つの夢を脳味噌で詠んでいる内に
前半は何度も殺されてしまう程の悪夢を見ては臨死体験が出来る様になっている。
時代が違えば志人は思想犯として投獄されかねない危うい表現の内容も克明に記録。
自主制作のため流通では取り扱えない危ない曲も勿論収録。
全曲宅録、新曲においては自宅の土蔵のスタジオにて肉声を録音した生々しい録音方法も本作品の魅力である。
まさに「蔵出し」音源である。
アルバム全ての絵画で強力な念を支えるのは画家 戸田真樹
志人、DJ DOLBEE、戸田真樹の三者が揃えば言い知れぬ念の籠った逸品となる事必至である。
問答無用の歴史的名盤が今、此処に誕生。
収録曲紹介:
弌: 「明晰夢」 明晰ノ夢
「おかしな夢を見たもんじゃのう」
「これは良い夢じゃろうか? 悪い夢じゃろうか?」
はてさていかがなものか。
制作2002年
貮: 「ジレンマの角」 断頭ノ夢
志人自身の悪夢の様な実体験から生まれた「ジレンマの角」は強烈でいて圧巻の一言。 国家権力に囚われの身となった主人公(思想犯)の逮捕の瞬間から死刑執行に至るまでの複雑に入り組んだ心情を描く前代未聞の超危険な問題作。
アルバム収録用に新たにミックスされた音源により、更に生々しく凄みが増した楽曲には云い知れぬ憎悪の念が込められている。
ジレンマの角では志人は、囚人、精神科医、警察官、裁判官、看守、死刑執行人、ガーゴイルなどに扮し一人七役に挑戦。
現在世界で問題視されている死刑制度と照らし合わせてみても非常に興味深い内容となっている。国家権力とは何か? アナーキーとは何か?野蛮思想に犯されているのはどちらなのか? 人殺しはどちらか?
互い意見を相容れない相互不可侵への介入が招いた人格否定の悲劇。
屠殺場と化した刑務所内で主人公は生き延びることは出来るのか?
DJ DOLBEEによるギロチンに何度も掛けられるような不穏なループと共に極限状態にある人間の根底にあるパンク精神を引き出されるかのような音像は一小節ごとに臨死体験へと誘う危険な香りたっぷりの楽曲。
製作2010年
參:「裸の婆娑羅」 反逆ノ夢
制作開始年2009年、完成2014年。
現代においてどこの社会にも存在するであろう眼には見えぬカーストの様な身分階級制度により弾圧された若者の心を描く作品。
反逆者婆娑羅の葛藤を見事に捉えた複雑な心情詩。
「机からくすねたピストル一挺で買った鉛筆たった一本で階級を変える、血は決して薄められまい」
まさにドープの骨頂DJ DOLBEE節が全面に出たアングラ感たっぷりの楽曲は文句無しの媚びない仕上がりを魅せている。志人の5年間のフローの軌跡を辿るような複雑且つ圧巻のライミングも歴史的に貴重な音源となっている。
肆: 「頭部穿孔 トレパネーション」 洗脳ノ夢
暗い夜道のトンネルを抜け、無人駅に立ち寄った主人公がいつの間にか何者かに連れ去られ、頭部穿孔トレパネーションやロボトミー手術を施され、人体実験された挙げ句、本来の自分が分からなくなってしまう悪夢。
極秘の人体実験の末に自分ではない何者かにされてしまった主人公から出て来る言葉の数々は、「陸軍中野将校から最重要機密/MKウルトラ計画/トランスジェニックマウス」に至る迄。
誰に何を吹き込まれたのか? 誰に何を盛られたのか?
本曲のDJ DOLBEEの音像は「不吉」の一言。
同時に脳味噌を弄くられ木っ端微塵に破壊するかのような後半の展開も圧巻の楽曲である。
製作2015年 土蔵録音
伍: 「絵ノ中ノ絵画」 発狂ノ夢
10分を越える志人自身が書き下ろした発狂小説の朗読曲。
古びたラジオ録音放送の様な朧朧とした詠み上げ方は狂人の口調そのもの也。
超難解且つ、理解不能のスーパーアブストラクト朗読夢。
注意せよ、真に受けて浸ると狂人に成り果てる。
製作2014年 録音 2015年 土蔵録音
陸: 「公安所持盗難散弾銃」 部落ノ夢
制作当初は「気狂い部落」というタイトルだった「公安所持盗難散弾銃」は、
部落差別問題から公安と警察との癒着、果ては国家を司る御上への口上に至るまで、放送禁止の危うき内容は誠に大問題作である。
志人自身が公安警察に見守られながら猟銃免許取得の為「猟銃等講習会」を警察庁本部にて監禁詰めにされて受けた体験から産まれ、現在暮らす山深い集落の禍々しい念が吹き込まれた貴重な音源である。
現存する差別と癒着、小さな村と大きな国家に潜む内緒の共通点とは。
志人の民俗学者の様な鋭い視点も注目すべき曲である。
DJ DOLBEEが竹林をイメージした楽曲として志人に送りつけて来た不穏で難解な挑戦状。それに受けて立ち、筆の赴くまま取り憑かれたかのように製作していた志人はいつしか本楽曲に誘われる様にして、現在居を構える集落へ辿り着く。
「この曲でイメージしていた集落が実在した。」と志人は現在住んでいる集落へ辿り着いた経緯はこの曲を書いたからだと話す。不思議な逸話の籠った名曲である。
製作2014年 完成2015年 土蔵録音
漆: 「夢路」 故郷ノ夢
山に良材、里に人材という昔の里山の風景が垣間見られるような、懐かしさをも孕んだ暖かな色彩を帯びた音色のDJ DOLBEEによる里の風景描写楽曲。
前半のおどろおどろしい夢から後半への夢の架け橋となるべく、
途切れぬ夢から夢への「夢路」。 また深い眠りへと誘うような楽曲である。
制作2009年
蜂: 「和蜜」 蜜蜂ノ夢
日本蜜蜂「和蜜」の奏でる羽音にのせて、限界集落での狩猟採集生活の日常風景描写の数々。志人のどこの地域ともつかぬ訛りと新鮮な唯一無二の詩の流れは、
現代音楽へ新たな可能性を導き出すであろう秀逸な作品となっている。
DJ DOLBEEのストイックでありながら芯に響く体温のある音色とループ、そしてビートの持つ本来のリズムの性質を細分化し、更にそれを細分化したかのような志人独自の解釈は、大胆且つ緻密な詩の流れとなり聴く者の心をタイムスリップさせ、いつぞやの景色へと誘う。海と森を繋ぐ一炊の夢物語。
製作2014年 土蔵録音
玖、 「夢境」 蝶蛾ノ夢
志人がショウウィンドウ越しのマネキンに扮し、硝子越しから客観視した人間世界を様々な生物の命に成り代わり蔑ろにしがちな日々や命達を見つめ直してゆく。
NHKの企画「Five Dreams 〜夢の波紋〜」にてアートアニメーター岡田昭憲氏によりアニメーション化されオンエアされた本曲は、NHK側から放送禁止用語として指定された歌詞もそのまま本アルバムでは収録。
新たなミックスとなりより鮮やかな夢物語へと変化を遂げた。
製作2010年
拾、 「陰の立役者」 陰樹ノ夢
日の目を見る者と、そうではないが陰で主役を支える傍役達
どんな生態系にも存在する大小と目立つ者と目立たない者
この楽曲は社会や環境では迫害を受け易い後者の物語。
彼等は必要不可欠であり、彼等が存在しなければ、前者も存在し得ない
一見、賢者とされる有名で平穏なイメージのある先住民にも、彼等が名を轟かせるにあたって迫害し続けて来た陰の存在がいた。
賛否両輪あるであろう本楽曲は、注意喚起や問題視されるであろうが、今迄誰も語って来なかった深い歴史が背景にはある。
皆が知っているような先住民達の陰にはまたその先住の民を支えて消えて行かざる終えなかった陰の立役者が居たはずである。
一件容易に解釈されがちな本曲であるが、実は誠に複雑な歴史的背景が存在しているようである。
製作2015年 土蔵録音
十弌、 「今此処」 虫蟲ノ夢
「今此処」では、クジラや獣、虫や蝶に、ネムノキや名月などに扮し、「今、此処」という永遠の時間軸を「無私」の世界観で見事に描く。脳で読む絵本の様な作品。
岡田昭憲氏によりアートアニメーション化されたのが記憶に新しいが、8cmCDやアナログレコードにはなっていたものの通常のCDでは初めての収録音源となる。
DJ DOLBEEによる変拍子を大波に揺られるイカダの様に乗りこなし時の岸辺へ漕ぎ着ける樣は滑稽でありながら真剣そのものの「命の在り方」を示しているような不朽の名曲である。
製作2009年
十貮、 「円都家族」 家庭ノ夢
志人の製作楽曲の中でも不朽の名作、永遠に聴けるクラシックと言われ続けている「円都家族」も本アルバムの為に再度ミックスされ、なんと最も初期に録音された若干歌詞の違う、一番始めに録音されたという原型バージョンを収録。DJ DOLBEEがこの楽曲を掘り出して、志人と視聴した結果、このオリジナルバージョンをアルバムバージョンとして残す事を決意した。
そんな両人共に並々ならぬ想いの詰まった楽曲である。
何処がどのように違うか探し当てることはできるだろうか?
「円都家族」では、志人が一人五役「父、母、息子、私、スーパーの店員さん」に挑戦している。どこか切なく、懐かしい、どのような家庭環境の者であっても共通するような普遍的な家族像が不思議と浮き彫りにされる本楽曲は、問答無用の不朽の名作である。
製作開始2007年 完成 2010年
十貮、 「ETERNAL FAMILIA」 病魔ノ夢
数ある「病」の中でも薬では治癒出来ないとされる「病」がある。
その一つが「心の病」である。
それでも治せるかも知れない、そんな勇気にも近い告白文がしたためられている。
本楽曲では、これまで無私の世界観で貫き通して来た夢の物語であったが、
志人本人自身の幼少期にあった体験から、少年時代を経て現在に至る迄の心の軌跡を赤裸々に独白した作品である。
今迄製作した作品の中でこれほどまでに自分自身の事を告白するような作品はなかったであろう。誤解が誤解を産むような作品を産み続けて来た志人であるが、彼自身の心をこれほどまで解き明かした作品は今までもこれからも産まれないかも知れない。 そう思わせる程に本楽曲は稀であり、同時に生々しく「肉声」と「体温」を感じる事が出来る仕上がりとなっている。
製作開始2008年 完成2015年 土蔵録音
十肆、 「ハルシオン」 治癒ノ夢
縁側にぶら下がっている風鈴の輪唱が絶妙なメロディーを奏でる前半はうつらうつらと眠りを誘い、後半は睡魔に襲われる瞑想と覚醒の合間の混沌をゆく様なDJ DOLBEEの不眠治療曲。
明晰夢の夢から這い出て日常生活へ戻るもよし、再度深い深い夢へと潜り込むもよし、
夢の行方は貴方に委ねられている。
制作2009年
[#IMAGE|d0158942_2382572.jpg|201508/15/42/|mid|700|700#]
「明晰夢 〜Lucid Dreams〜」
弌、 明晰夢 明晰ノ夢
貮、 ジレンマの角 断頭ノ夢
參、 裸の婆娑羅 反逆ノ夢
肆、 頭部穿孔 トレパネーション 洗脳ノ夢
伍、 絵ノ中ノ絵画 発狂ノ夢
陸、 公安所持盗難散弾銃 部落ノ夢
漆、 夢路 故郷ノ夢
蜂、 和蜜 蜜蜂ノ夢
玖、 夢境 蝶蛾ノ夢
拾、 陰の立役者 陰樹ノ夢
十弌、 今此処 虫蟲ノ夢
十貮、 円都家族 家庭ノ夢
十參、 ETERNAL FAMILIA 病魔ノ夢
十肆、 ハルシオン 治癒ノ夢
作詞 志人
作曲 DJ DOLBEE
絵画 戸田真樹
作夢 志人 /DJ DOLBEE /戸田真樹
All Lyrics Written by sibitt
All Beats Produced and Mixed by DJ DOLBEE
All Art Works by Masaki Toda
All Tracks Mastered by YAMAAN